2008年中小企業白書まとめ記事 

ちょっと知りたいことがあり、2008年版中小企業白書 概要を以下に内容をまとめてみました。
1部 2007年度における中小企業の動向
- 緩やかな景気回復が継続したものの、このところは足踏み状態
- サブプライム住宅ローン問題、原油価格の高騰、改正建築基準法の施行後の建築着工件数の減少等の影響により、我が国経済の先行き不透明感は増大している。
- 大企業の収益が増加している一方で中小企業の収益は伸び悩み、差は拡大傾向。
- 資金繰りも、このところ弱含んでいる。
- 大企業に比べて、中小企業は民間消費などの内需により大きく依存しているが、今回の景気回復では、民間消費が伸び悩んでいる。
- 地域間の産業構造の相違を反映して、各地域の景況感にもばらつきが見られる。
第2部 中小企業の生産性の向上に向けて
1.中小企業を巡る構造変化と生産性
- 我が国の労働生産性の水準は、米国の7割程度であり、G7の平均よりも低い。労働生産性をどのように向上させるかが課題となっている。
- 中小企業の労働生産性の水準は、大企業と比べて低い。
- 業種別では、大企業・中小企業ともに小売業や飲食店,宿泊業の労働生産性の水準が低い。
- 労働生産性を上げていくためには、労働投入量の節約等の効率化も重要であるが、付加価値額を増大させていくことが重要。
2.経済のサービス化と中小サービス産業
- 経済のサービス化は進展しており、就業者数も上昇傾向。中小企業・小規模企業のうち第三次産業に属する企業の割合も高まっている。
- 中小サービス業の経営戦略をみると、これまで規模拡大を重視してきた企業の割合が高かったが、今後は、顧客単価を上げようとする意識は高まってきている。
- サービスの付加価値向上のためには、まず、顧客のニーズや満足度を把握し、サービスに対する不満やトラブルを減らすことが重要。
- 品質等を価格に反映させるための取組として、顧客への説明の強化のほか、消費者向けサービスでは「品質の可視化のための工夫」、運輸業では「業界の慣行や慣例の是正」といった取引環境の整備が必要と考えられている。
- 人材の育成や従業員のモチベーションの向上など、直接的に人材の意欲や能力を高める取組が弱く、より積極的な取組が望まれる。
3.中小企業によるITの活用
- ITが普及するなかで、企業を取り巻く経営環境も変化している。しかし、大企業に比べて中小企業ではITの広まりがもたらしている経営環境の変化への認識が弱い。
- 規模の小さな企業ほどパソコンの装備率が低い。さらに、中小企業では大企業と比べて、ソフトウェアが総資産に占める割合が低い。IT関連の資産が少なく、ITを活用する環境が整っていない可能性がある。
- 中小企業にとって、ITを有効活用する際の大きな課題は、人材の確保と投資コストの負担である。情報システム会社も都市圏に偏在。SaaS・ASPなどの有効活用が期待される。
- ITの活用による取引先拡大の効果が見られる。新規取引先は国内全域から海外にも及ぶ。ホームページ等の工夫で顧客獲得に効果を上げている例も多い。
- 業務の合理化のみならず、電子商取引等による売上増大や製品・サービスの高付加価値化に向け、ITの戦略的な活用が期待される。
4.中小企業のグローバル化への対応
- 日本の輸出入は拡大のテンポを強めており、主にアジアが牽引している。
- 中小企業製造業の労働生産性の水準をみると、輸出を行う企業の方が労働生産性が高い。輸出によって付加価値が増大した企業の割合も4割を超える。
- 輸出における課題としては、輸出を希望している企業は、現地マーケットをつなぐ優秀なパートナー企業の確保を、実際に輸出を行っている企業は、海外製品との競合激化を最も多く挙げている。海外のパートナーとのつながりと、自社の強みを活かした製品の差別化により、高い付加価値に結びつけていくことが期待される。
- 海外展開を行う中小企業数は増加傾向にあり、特に最近では非製造業の伸びが大きく上昇している。
第3部 地域経済と中小企業の活性化
1.地域を支える中小企業の事業再生と小規模企業の活性化
- 我が国の開業率は、2004年~2006年に5.1%となり、2001年~2004年の3.5%から上昇した。その背景としては、景気の回復、創業支援策の充実等が考えられる。2006年時点の中小企業の数は420万社となり、2004年時点の433万社から13万社減少した。
- 「情報通信業」、「医療、福祉」といった業種の開業率が高くなっている。
- 経営がとても困難だと感じたことがある企業は約4社に1社にのぼり、規模の小さい企業ほどその割合は高い。
- 小規模企業の経営者は、その経営方針として「利益の最大化」よりも「雇用の場の提供」を掲げているものが多い。
- 小規模企業は相対的に「少数精鋭であること」、「職場で培った技術力・ノウハウ」等を強みとして考えている。小規模企業の強みを引き出し、弱点を補完することにより小規模企業の活性化を図ることが重要。
2.地域における中小企業金融の機能強化
- 中小企業においては、規模の小さい企業ほど資金調達を金融機関からの借入に依存している。地方圏では地元の地域金融機関をメインバンクとする中小企業の割合が非常に高く、両者の関係は特に密接。
- 中小企業は同族企業が多く、中小企業の7割において代表者及びその一族が過半数の株式を保有している。
- 金融機関と中小企業との関係を見ると、金融機関は中小企業への経営指導を重視しているが、中小企業側は借入条件を重視している。特に地域金融機関には担保・保証条件の柔軟さが求められている。
- 地域金融機関は、担保や保証に過度に依存しない融資を推進する上で、中小企業の技術力や将来性を見る目利き能力を課題と認識している。
3.新たな連携やネットワークの形成に取り組む中小企業
- 中小企業の約2割は、他の企業との連携を通じた活動(事業連携活動)に取り組んでいる。また、業種により連携する企業の割合や連携の内容が異なる。
- 連携実績のある中小企業は、十分な成果を早期に上げることが連携活動における課題となっている。また、連携実績の有無にかかわらず、最適な相手を見つけることが課題となっている。マッチング、つなぎ役の強化が重要である。
- 産学官連携を拡大していく上での仲介者として、大学窓口スタッフや商工会・商工会議所に期待する中小企業は多い。
- 地域経済における農林水産関連産業のウェイトは地方圏で大きく、地域の農林水産資源の活用による地域活性化が重要である。
- 地域住民や行政は、地域の商業・サービス業者に「子育て支援」や「高齢者福祉」などの社会的サービスの提供を期待しているが、商店街の現状としてはそうした分野での取組が少ない。
顧客視点を重視し、コアコンピタンスを生かした業務に注力して、ITを積極活用して、少数精鋭で生き抜く。
といった感じでしょうか。言うのは簡単ですが、実行するのは大変に困難です。中小企業が生き延びるには「(現状を理解した上で)とにかく尖る」事なのかなぁと。
2009/01/06 9:05 PM | カテゴリ 仕事
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